摂田屋を発酵
ツーリズムの拠点に
「摂田屋」大変、響きの良い地名です。「摂田屋」という地名は、街道を行きかう人々が滞在した簡易宿泊所「接待屋」に由来するという説があります。摂田屋との関りは、2004年の中越地震の後の復興基金を活用したサフラン酒本舗鏝絵蔵修復の時が最初で、その後2012年のアオーレ長岡オープンの時の大看板のお披露目にもご縁がありました。特に大看板については、当時、アオーレ長岡の運営母体であるNPO法人「未来創造ネットワーク」の代表を務めていたことから、看板の修復をしたNPO法人「醸造の町摂田屋町おこしの会」の中村会長から、新たにオープンするアオーレ長岡に展示できないかという相談を受け、6か月間にわたりナカドマに展示させていただきました。龍や武者等が彫り込まれた高さ6メートルの大看板を目の当たりにして、その迫力ある様に驚きました。江戸時代の日本橋の大店の看板様式を受け継ぐ立派なものでした。これを機会に摂田屋というところが大変魅力のある地域だということを強く思うようになりました。
これからミライ発酵本舗㈱では、この摂田屋という地域でサフラン酒本舗の運営を中心にしながら多くのイベントやセミナーなどを企画していきたいと考えていますが、単に観光を目的として人を呼ぶことは考えておりません。観光という言葉は、中国の古典の『易経』の中の一つ「観国之光 利用賓于王(国の光を観る もって王に賓たるに利し[よろし])」の「観国之光」から生まれました。つまり、国の光を観ることに本来の意義があると考えております。
そういう意味では摂田屋という地域には“光”となるものが数多くあります。先ずは地域の人たちに喜んでいただけるような仕掛けを作りながら、体験・交流型観光という発想で発酵ツーリズムと呼べるようなものを考えていきたいと思います。多くの皆さまと一緒に地域の個性が光るまちづくりをしていきたいと思っておりますのでご協力ほど、よろしくお願いいたします。